2016年で任期が終わるアメリカのオバマ大統領。次期大統領候補争いでトランプ氏とクリントン氏が争って話題になっております。
大統領と言えば、移動の際に使うアメリカ大統領専用機エアフォースワンという飛行機が有名ですね。
今回は海外旅行の際にエアフォースワンに遭遇した話、そして驚くべき空港でのルールと、それによって国内線乗り継ぎに失敗した体験談。
サンフランシスコ経由でラスベガスへの旅行
もう数年前のことになります。
お仕事絡みでアメリカのラスベガスに行くことになりました。
ラスベガスは知名度も高いし観光地として人気もあると思うのですが、日本からはなぜか直行便が出ていません。
なので、アメリカ国内など必ずどこかを経由する必要があります。
一般的にはロサンゼルス(LAX)かサンフランシスコでアメリカの国内線に乗り換えて行くパターンが多いかと思います。
(私はなぜかデンバー経由で行ったこともありますが)
それで、この時は成田発のサンフランシスコ経由だったわけです。
航空会社はユナイテッドです。
ユナイテッド航空は個人的にはいまいちな航空会社で、出来たら乗りたくない会社なのですが、残念ながらお金の問題で一番安いユナイテッドに半強制的になってしまったのです。まぁ気持ち的にはアメリカン航空よりマシ。
当時の便名とスケジュールは以下の通りでした。
- UA838 成田/サンフランシスコ 1600/0901
- UA347 サンフランシスコ/ラスベガス 1048/1223
時間は出発or到着地の現地時間での表示です。
成田を夕方に出て、サンフランシスコに朝到着。
約1時間50分ほどの乗り継ぎ時間を経て、昼にはラスベガスに到着している予定でした。
サンフランシスコ空港でエアフォースワンに遭遇し、足止めを食らう
成田を時刻通りに出発し、たいして美味しくないいかにもアメリカの航空会社という感じの機内食を食べたり寝たりして、確かほぼ時刻通りに着陸。
そこまでは良かったのですが。
着陸して滑走路からターミナルの方へ地上をタキシング中に飛行機は途中で停止。
そして機内アナウンス。
「ただいま大統領機の離陸のため、すべての航空機の発着が制限され停止しております」
なんと、オバマ大統領がちょうど同じタイミングでサンフランシスコ空港にいたのか!
そして、大統領専用機が飛ぶ時ってそんな運用ルールになってるの!?
となんだか珍しい状況に。
もちろん窓からエアフォースワンが見えないかみんなキョロキョロ。
よく見ると、自分が乗っていた飛行機はターミナルのゲートまであともう少しのところまで来ていたようでした。あと一歩でまさかの停止命令とは。
アメリカ大統領の身の安全のために、テロとか不審な動きを防ぐために、きっと上空では戦闘機が警戒して飛んでいるでしょうし、すべての旅客機は離陸と着陸が制限されるだけでなく、地上をタキシング中の旅客機まで停止させられるという、厳戒態勢な運用ルールがあるようです。
しかもそれがまた長いこと。
すぐに動き出すかと思いきや30分以上足止め。
しかも制限解除後も空港側の混乱などもあり、ようやく飛行機を降りたのは1時間遅れくらい。
この時点で結構焦りました。
乗り換え時間があと50分ほどしかなく、着いたら入国審査があるし、搭乗開始の時間を考えると30分もないだろうし・・・。
入国審査も激混み。さらにアメリカらしい非おもてなしマインドで国内線に乗り遅れること確定
約1時間遅れで飛行機から降りて荷物を受け取り入国審査の手続きへ。
が、予想通り入国審査も激混み。そりゃ当然です。停止をよぎなくされていた到着の飛行機が一斉に来て、大量の乗客が同時に入国審査へ来たわけですから。
しかもアメリカクオリティですからね。行列を効率良くさばくなんて考えてもいない。
そんな入国審査渋滞に巻き込まれつつ無事に入国審査を終え、国内線乗継のため再度荷物を預け入れ。
(当時はそういう運用だったのですが、最近は違うのかな?一旦預けた荷物は最終到着地まで受け取らない運用になっているかも)
その荷物を預けるところで、飛行機の搭乗まであと残り20分くらいでした。
荷物を預けるのはかなりラフな感じで、荷物を係員のおっちゃんに渡すだけだったので問題なく受け入れてくれました。
それからすぐに近くにあるユナイテッド航空のカウンターに航空券(チケット)の確認に行くと・・・
「もう間に合わないからダメだ。以降の空いている便を待て」
と衝撃の一言(英語なのでもうちょっとニュアンスは違う可能性あります)
私たちは数人のグループだったのですが、一同愕然。
「まだ20分弱あるじゃん!」と思い、英語が堪能な人が交渉。
そもそも普通、日本の航空会社だったら乗換で遅れている便があった場合、航空会社の方が降り口とかで待っていてくれて、色々優先的に案内してくれますよね?
そういうのあればまだ間に合う時間だったはず。
というか、うちらの到着が遅れたように空港は混乱していて飛行機の出発も遅れているでしょ!ちゃんと間に合うか確認してよ!
が、さすがアメリカ。
そういった努力というか案内は一切してくれません。
なので、交渉にならず。
何を言っても「No」。お前らは乗れない、と。
サービスという概念が日本とは全然違う、非常にラフな仕事なのでした。
まぁ、そういう国や仕事なのだから仕方ないですが。そこら辺は文化とか国の違いです。
結局6時間後の便に乗ることが出来、ラスベガスには夜到着
このようにアメリカ国内線への乗り継ぎに失敗した場合どうなるのか?
それは当たり前ですが、以降の空いてる便に振り替えです。
私たちはグループだったのと、ラスベガス行は混んでいる便が多かったため、なんと6時間後の便のチケットになりました。
6時間も空港で暇潰し!
結構きつかったです。フードコートやソファーでケータイいじったりすることくらいしか無いですからね。
なお、6時間も待てないよ!という人はキャンセル待ちの列に並ぶことでもう少し早い便に乗れる可能性はありますが、確証はありません。
ただ1つだけ良かった(!?)点としては、振替の便の席のグレードが上がっていたこと。
元はエコノミーのチケットだったのですが、エコノミープラスになっていました。短距離の国内線でそんなに大きくない飛行機のため、ビジネスとかの設定がそもそも少なく、エコノミープラスも珍しくないというちょっと残念な感じでしたが・・・。
待ち受けるさらなるアメリカクオリティー。荷物だけ先に到着しているってどうなの!?
6時間遅れで、エコノミープラス席で爆睡して夜のラスベガスに無事に到着、で話は終わりではなく、さらなるトラブルがあったのです。
預け入れ手荷物を受け取ろうと、ターンテーブルで待っていたのに、一向に出てこない。
しかも、もう周囲の客はほぼ受け取り終わっていてほとんど人がいない。
おかしい。
やがてターンテーブルも止まってしまい、またもや唖然とする一同。
どうやら我々は乗継に失敗したけど、荷物だけは乗継出来て、先にラスベガスに到着していた模様。
それから手荷物を探す旅に。
Baggage claimのスペースの一番奥の端っこ、めちゃめちゃ遠いところにユナイテッド航空の事務所が。
とりあえずそっちへ歩いて向かうと、スーツケースが何個か普通に事務所前に置き去りにされているのが見えて嫌な予感。
案の定、私たちの手荷物でした。
ターンテーブルをぐるぐる回り続け、回収されて事務所前に数時間も放置され。よく盗まれなかったな、と。
ほんとアメリカいい加減すぎる。
そんなわけで、無事にラスベガス到着後もアメリカクオリティに打ちのめされ、もうオバマ大統領が乗ったエアフォースワンとすれ違ったとか、全然どうでもよくなるくらい、どっぷり疲れたラスベガスへの往路なのでした。
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